弥生坂 緑の本棚
その名前を聞いて、みなさんはどんなお店を思い浮かべるでしょう?
本と関係のあるお店だということは間違いなさそうですが、どうやらそれだけではなさそうな雰囲気もありますね。
果たしてどんな本屋さんなのか・・・
その謎を探って行きたいと思います!
弥生坂 緑の本棚までの行き方
そのお店は東京メトロ千代田線の根津駅の一番出口から徒歩約3分のところにあります。
店名にも入っている弥生坂を上っていくと、右手に緑に囲まれたお店が現れます。
お花屋さんと間違って通り過ぎないようご注意ください。
こちらのお店……間違いなく本屋さんです!
緑の占める割合が多いものの、本もちゃんとあります。
この時点で、すでに店名の「緑の」の理由がわかりますね。
「弥生坂 緑の本棚」店内の雰囲気は?
「弥生坂 緑の本棚」は古本の取り扱いを中心とした本屋さんです。
販売だけではなく、買取も行っています。
入口からすぐのスペースはこのような感じです。
本のラインナップは植物や生物、自然等が多いように見えます。
他にも小説や歴史もの、絵本や漫画もあるので、どなたでも楽しめると思います。
普通の本屋さんでは出会えないような、奥深く、興味をくすぐるような本が多く並んでいる印象です。
植物の販売や取り寄せも
どこを撮影しても植物が映るこのお店
店内の飾りのものもありますが、販売や取り寄せもしています。
取り扱いは多肉植物とエアプランツが多めです。
植物を購入しつつ、その知識を深められるような本も入手できるというのも、この店ならではの魅力でしょう。
「弥生坂 緑の本棚」にはカフェが併設されています。
縦に長い店内を通り抜けると、奥にカフェスペースがあります。
カフェスペースにも本がたくさんあります。
そして、こんなおしゃれなテラスも!
このスペースでコーヒーを飲みながら購入した本を読むことを想像しただけでも、落ち着いた気分になれます。
そして気になるのはやっぱりメニューですよね?
コーヒーや紅茶などの定番メニューだけではなく、この店ならではのものもあります。
それがこちらです。
多肉植物!!
「緑の」と掲げるだけあって、期待を裏切らないメニューです。
グラパラリーフは食べることができる多肉植物の一つ
日本では食べる印象はあまりありませんが、メキシコではサボテン料理もありますもんね。
こちらでは千葉県柏市で栽培されたものを提供しています。
牛乳と比較すると、四枚で一杯分のカルシウムが摂れるのに、カロリーは低いそうです。
栄養素もそうですが、味だって大事です。
食べる前の私の印象は「少しだけ硬くて、青臭さと苦みがありそう」というものでしたが……
何もつけずに、まずは一口
薄い皮がパリッとやぶれ、シャクシャクとした食感とさわやかな酸味が味わえます。
植物の青臭さは一切ありません!
「葉リンゴ」とも呼ばれているだけあって、柔らかめの皮付きのリンゴを食べているような感じです。
トマトの皮と果肉の食感にも近いかもしれません。
見た目に反して美味しく、甘みのない果物を口にしている感じです。
癖がないのでサラダや肉料理にも合うと思いました。
個人的には、今まで食べたものの中で、見た目と味がいい意味で一番一致しない食べ物です。
中はこんな感じです。
みずみずしく、噛みしめるたびに水分が溢れ、喉が潤います。
こちらのお店では、メープルシロップをつけて食べることができます。
メープルシロップの邪魔をしない強さの甘みのおかげで、ますますリンゴのような味わいに。
提供するにあたって、はちみつやジャム、チーズなどいろいろ試した結果、メープルシロップに落ち着いたそう。
単品の提供だけではなく、プチフォンダショコラやレモンシャーベットなどのメニューにも添えられています。
グラパラリーフを食べられるお店はなかなかないのでは?
こちらのお店に来た際は、ぜひこの食感と味を体験してみてください!
なお2020年12月現在、提供されるメニューは限定的となっています。
新型コロナウイルスの影響で業務時間や提供メニューが変更となっております。都度HPでご確認ください。
ギャラリーの貸し出しも
カフェに続くまでの通路のこちらの赤い壁面はギャラリーになっています。
元々は何も飾られていなかったというこの壁面
誰かに借りてもらって個展を開催することで人が集まり、本を見て行ってもらえたり、カフェを利用してもらえたりすれば、という願いがあったそう。
二重にも三重にも刺激を得られるのは、訪れほうとしてもワクワクできるのではないでしょうか?
壁面ギャラリーの下や通路の反対側には、作家さん方のグッズも並んでいます。
よく探してみると、店内の他の場所にも本や植物の隙間にグッズが展示、販売されています。
お気に入りになる一点が見つかるかも?
そんな宝探し気分で訪れるのもいいかもしれません。
なぜ本と植物を一緒に取り扱っているの?
本と植物
お店に入れば、その親和性の高さを理屈抜きで感じることができるでしょう。
でも一体なぜ、その異なる二つのものを同時に扱うことになったのでしょうか?
店主の綱島さんに尋ねてみました。
綱島さんは元々、お花を取り扱う仕事をされていたそうです。
そのときに廃棄する古い本をくり抜き、そこに植物を植える「本鉢」に出会いました。
その見た目や発想に感動したことが、緑の本棚につながったそうです。
また、花屋業界も出版業界も少しずつ元気がなくなっていく業界でした。
「その二つを上手く繋げられたら、お互いにいい効果が得られるのでは?」
そんな風にも思ったそうです。
でも植物って、水が必要ですよね?
本が傷むことを心配される方もいるかもしれませんが、大丈夫です!
植物を置きながらも本が劣化しないための工夫もされています。
一つは取り扱いを多肉植物やエアプランツを中心にしたこと。
乾燥に強いため、他の植物よりは水やりの頻度が少なくて済みます。
もう一つは本に透明のビニールカバーをかけていること。
大判や変わった形の本以外は、だいたいかけられています。
この二つで本の劣化を防げているそうです。
共存できるよう工夫をしているところに、綱島さんの本と植物への愛情を感じますね。
「弥生坂 緑の本棚」まとめ
店内は本、植物そして作家さんのグッズが所狭しと並んでいました。
不思議なのが、全くもって雑多な感じがせず、むしろ落ち着くことができるのです。
おとぎ話の世界に迷い込んだような、森の中にある本屋さんを訪れたような、お店そのものがぎっしりと詰まった本棚のような……?
読みたい本やお目当ての本がなくても、素敵な本との出会いが期待できる場所です。
おしゃれな雰囲気だけど狙った感じがなく、店主の綱島さんの経験や感性、そして人柄が現れたお店です。
夜九時まで営業しており、実はアルコールも提供しています。
仕事帰りに癒しを求めて立ち寄ってみてはいかがでしょう?
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。