- 美術館・博物館
文京区の美術館・博物館2020
東京都には、「国立美術館」や「東京国立博物館」をはじめ多くの美術館や博物館があります。文京区となると少しマイナーなものが多く、その道の専門家や研究者向けになってしまうものも多くなっています。そこで今回は、文京区にある少し新しいあるいは2020年の時代のテーマに合っているような美術館・博物館を「文京区の美術館・博物館2020」として取り上げてみました。
この記事の目次
- - 宇宙ミュージアムTeNQ(テンキュー)
- - 印刷博物館
- - トーキョーアーツアンドスペース本郷
- - 三菱史料館
宇宙ミュージアムTeNQ(テンキュー)
見る、触れる、想像する、9つの宇宙体感!
まず一つ目は、宇宙ミュージアムTeNQ(テンキュー)です。
こちらは、東京ドームシティの一角にある黄色いビル6階にあります。そのため、それほど規模は大きくはないですが、東京大学総合研究博物館との産学連携プロジェクトなどもあり、本物の研究データを使用しながら最前線の技術を体験することもできます。
館内は「宇宙を感動する」をコンセプトにした9つのエリアからなり、惑星についての新しい知識や魅力を知ることができます。
文京区が、宇宙に関する新しいプロジェクトとどのように関わっていくのかなど、未来への橋掛りとなることに期待したいですね。
詳細について
- 住所
- 文京区後楽1-3-61 東京ドームシティ 黄色いビル6階
- 料金
- 一般 1,800円、4歳~中学生・65歳以上 1,200円、学生 1,500円
※入館は15分毎/前売料金は一律200円引き
※4歳未満の入館不可(ファミリーデーを除く)
※シニア・学生料金は要証明書
- 営業時間
- 10:00~18:00(入場は17:30まで)
カフェ:9:00~19:00
印刷博物館
古今東西の印刷の歴史や仕組みなどを紹介
続いては、印刷を総合的に扱った本格的な博物館である「印刷博物館」です。文京区でも小石川や白山といった地域では今でも個人の印刷会社があり、文京区が印刷関連の事業と深い繋がりがあるのがみられます。
印刷博物館では、長い歴史の中でコミュニケーション・メデイアとして、社会や文化、歴史を支えてきた印刷の役割や意義、デジタル化の進展によって大きく変わりつつある印刷の姿を、古今東西の印刷史科より考えさせられるきっかけになります。
現代のデジタル化において、印刷の役割がどのようなものになっていくのかはまだ暗中模索の段階です。映像や電子書籍といったものや新しい技術がでてくる現代だからこそ、コミュニケーションツールとしての印刷の価値について、再度学ぶ機会を与えてくれそうですね。
詳細について
- 住所
- 文京区水道1-3-3 トッパン小石川ビル
- 料金
- 一般 400円、学生 200円、中高生 100円、小学生以下及び65歳以上無料
- 営業時間
- 10:00~18:00(入場は17:30まで)
カフェ:9:00~19:00
レストラン:11:30~14:00/14:30~17:30/18:00~22:00
トーキョーアーツアンドスペース本郷
国内外の作家の「今」の表現に出合える!
3つめは、「トーキョーアーツアンドスペース本郷」です。
比較的博物館が多い文京区で、新しいアート活動に触れる機会はあまりないかたも多いのではないでしょうか。一応、東京芸術大学がある上野近くでは個人の個展や販売などもやっていたりするのですが、アートとなるとちょっと敷居が高いと感じてしまうところもありますね。
「トーキョーアーツアンドスペース本郷」は、若手・中堅アーティストの活動支援を行う拠点のひとつとして、若手アーティストの個展、国内外での滞在制作の成果発表展、国際文化交流展や同時代のアーティストによる企画など、様々なジャンルを扱ったプログラムを開催しています。
現代の社会問題でもあるグローバリズムや少子化、貧困化といった世界共通の課題と絡めても、普段はあまり重視されない若い人たちが世界をどのようにみているのかといった感性を知ることは、今後の日本を再建していく上で貴重な資源となっていくはずです。
※イベント開催期間以外は展示準備期間として休館となるため、開催されているイベントをご確認の上ご来場ください。
三菱史料館
三菱の歴史をわかりやすく展示
最後は、公益財団法人三菱経済研究所の付属施設の「三菱史料館」です。いままで紹介した施設と比べると古く、いまさら「財閥」についての知識は時代に合っていないと思われる方もいるかもしれません。
ここで少し「三菱」や「財閥解体」についてまとめてみましょう。
なぜ財閥は解体されることになったのでしょうか。
第二次世界大戦のアメリカを含む連合国は、日本の「財閥」が軍国主義を制度的に支援したという認識があったため、三井本社、三菱本社、住友本社、安田保善社といった持株会社を解散しました。これにより4大財閥の構成員や持株会社の役員、監査役は産業界から追放されたとされています。財閥解体の影響として日本は国際社会での資本家としての成功体験を完全に失うことになりました。
その後日本は、欧米技術の導入を主軸として経済発展を遂げバブル期に入りましたが、現在では中国やアジア諸国の台頭に加え、本国の少子化・高齢化の問題により日本は発展途上国なみの生活水準になるのではないかと言われるほど不安視されています。
これからの日本では、欧米諸国の真似事ではなく戦前の日本人が持っていた「資本家マインド」や「投資」というものを見直し、新しい価値をつくっていくことが重要になっていくとされています。そのため、近年は一流企業をつくった三菱財閥の創始者である岩崎彌太郎(いわさき やたろう)や、渋沢栄一(しぶさわ えいいち)といった人物の功績や資料が、経済界で見直され始めています。
日本経済を正しくみていくために、「三菱史料館」などで戦前の財閥について知り、今の時代での真価を見極められるようになりたいですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、文京区の中でも比較的2020年のテーマとあった美術館・博物館について取り上げてみました。一つ一つは都内の大きな施設と比べて小さいかもしれませんが、歴史のある文京区だけに今の時代とどのように変化していくかを考えるきっかけになりそうですね。文京つーしんでは、役に立つ情報をお送りいたしますのでよろしくお願いします。