文京区千石は、江戸時代から続く歴史のある地域であり、小石川や巣鴨・大塚といった周辺地域と共に発展してきました。そんな文京区と豊島区の境にある千石とはどのような特徴をもつ地域なのでしょうか。今回はこちらの文京区千石についてまとめてみました。
文京区千石の特徴とは?
まずは、文京区千石の特徴からみてみましょう。
千石は、東京都文京区の北西に位置し、総面積が0.688㎢となっています。これは、文京区で最も広い本郷(1.363㎢)の約半分の面積になります。千石の地理的特徴としては、武蔵野台地の先端に当たる白山台地に位置しており、小石川谷との坂が特徴的です。
また、2022年11月1日現在、千石には総人口19,447人が住んでおり、世帯数が10,159世帯となっています。千石内は住宅街の割合が多く、文京区内では比較的人口の多い地域です。
文京区千石のそれぞれの地区や歴史について
では、文京区千石のそれぞれの地区とその歴史についてみてみましょう。
千石1丁目について
千石1丁目は、都営三田線千石駅があり、不忍通りと中山道(白山通り)の交差点がある地域になります。千石1丁目はほとんどが住宅街となっていますが、白山通り沿いには交番や千石駅などの公共機関の他、様々な店舗が並んでいます。
千石1丁目にある千石緑地のある一帯は、江戸時代以降は一橋徳川家刑部卿の敷地でした。一橋徳川家の第12代当主であった故徳川宗敬(むねよし)は、生前に都市内の自然林の保護に努め、平成元年(1989年)10月に出来るだけ樹林を末永く残すように配慮することを条件に樹林を区に寄付しました。その後は、文京区がこの樹林を管理し現在の千石緑地は一般の方でも利用できる緑地となっています。
また、元徳川家の敷地ということもあるので、千石緑地の隣には徳川マンションといった建物もみられます。
千石2丁目について
千石2丁目は、小石川植物園の北西に位置する地区です。この辺りは、白山台地と小石川谷の境界に位置するため勾配のある坂がある地域となります。基本的には住宅街となっており、林町小学校や第十中学校といった区立の学校もあります。
文京区千石2丁目の南西側にある現在の千川通り(共同印刷通り)は、江戸時代には小石川(谷端川)が流れ、一帯には水田地帯が広がっていました。現在ではこちらの水筋は、暗渠となってしまいましたが、現在でも小石川植物園の自然林を支える水脈として重要な役割を担っています。
千石3丁目について
千石3丁目は、2丁目と同じく白山台地と小石川谷の境界に位置するため勾配のある坂が特徴的な地区です。
この辺りは、多くが住宅街となっており、比較的新しい中層階のマンションや個人で営んでいる会社などもみられます。千石3丁目の南側にある千川通り(プラタナス通り)は、近年新しい店舗ができており、大塚駅方面に向かう人の流れもあります。
千石4丁目について
千石4丁目は、中山道と不忍通りに面しており豊島区の巣鴨や大塚に隣接する地区になります。この辺りは、非常に入り組んでいるため豊島区と文京区の境界が分かりにくくなっています。
また、千石4丁目には千石本町通り商店会といった商店街もあり、巣鴨と似た昔ながらのゆったりとした街の人の交流がみられます。この地域も基本的には住宅街となっており、千石の中では世帯数と総人口が最も高くなっています。
文京区千石の気になる点と住みやすさについて
では、千石に住む場合どのようなことに気をつけたら良いのでしょうか。また、私たちの気になるのが住みやすさや育児のしやすさですね。次に、文京区千石に住む場合に気になる点や住みやすさについて取り上げてみました。
千石の気になる点
まずは、気になる点です。
千石は、地域の多くが住宅街となっています。その一方で、千石内に総合病院や大きめのスーパーが余りないことが気になる点として挙げられます。こちらは、千石の周辺の地域である大塚、駒込、小石川、巣鴨といったエリアに行けば利用できるので、頻繁に利用するのでなければ困ることはないと思います。また、若い人には余り慣れていないかもしれませんが、買い物は商店街を利用することもできます。
食料品の買物の候補としては、ライフ新大塚店、駒込にある文京グリーンコート内のスーパーマーケット、巣鴨地蔵通り商店街、千石本町通り商店会などがあります。
千石の近隣の総合病院は、大塚病院、東京健生病院、日本医科大学付属病院などがあります。千石内にも比較的クリニックや医院などの小さな病院はあるため、まずはそこで検査し紹介状を書いてもらい大きな病院に行くのが一般的な流れのようです。
気になる点の2つ目は、電車利用の際に三田線とJR以外の路線が少し利用しずらいことがあります。千石地域は、巣鴨駅・千石駅・白山駅が候補になるのですが、すべて三田線の駅になりますので、この辺りが不便かもしれません。丸の内線「茗荷谷駅」や南北線「本駒込駅」がこれらの候補の距離から少し離れたところにあります。
文京区千石での保育や子育てについて
文京区千石は、幼稚園・保育所や学校、公園が比較的近い場所にあります。そのため、日頃育児などの相談などをする際でも気軽に施設を利用しやすくなっています。また、千石駅周辺には、小児科医院やクリニックが多数あり、子どもの病気や不調などの場合も近くの病院に行くことができます。
文京区千石の住みやすさについて
文京区千石は、文京区の中でも落ち着いた地域となっており比較的住みやすい地域です。
一方で千石は、地域の中心に勾配のある坂があるため、坂の上と坂の下では利用しやすいお店や施設が変わってきます。坂の下の場合は、大塚駅や茗荷谷・小石川方面の方が利用しやすく、坂の上の場合は巣鴨や千石駅・駒込周辺が利用しやすくなります。近年は、電動機付き自転車なども増えてきて影響はそれほど感じないかもしれませんが、通り沿いの歩道も余り広くないので生活圏に偏りがでてくる家庭もあります。
文京区千石で利用できる公共機関・交通機関について
では、文京区千石エリアで利用できる公共機関について見ていきましょう。
こちらは、家族や子どもの住みやすさと関わってくるため気になりますね。
文京区千石を学区とする区立の学校
文京区千石が学区に該当する区立小学校は、大塚小学校と林町小学校です。
大塚小学校は、千石2丁目一部、3丁目一部を学区としており、林町小学校は千石1丁目一部、千石2丁目一部、千石3丁目一部、千石4丁目一部を学区としています。こちらは、大塚小学校、林町小学校のそれぞれの記事をまとめていますのでこちらもご覧ください。
一方、このエリアが学区に該当する区立中学校は、第一中学校と第十中学校になります。
文京区千石から利用しやすい交通機関
文京区千石の地域で利用しやすい電車の交通機関は、JR・都営三田線「巣鴨駅」、都営三田線「千石駅」「白山駅」、丸の内線「茗荷谷駅」などが挙げられます。
文京区のコミュニティバス「B-ぐる」を利用する場合は「29.千石駅」から乗車できます。
文京区千石にある施設
最後に、文京区千石にある施設について見ていきたいと思います。他の地域に比べると千石では利用できる施設は余りありませんが、このような施設は、千石の住みやすさや育児のしやすさに繋がるため進んで活用したいですね。
宮下公園
文京宮下公園は、文京区千石4丁目にある区立公園になります。かわいいSLを模した低めの滑り台やブランコ、うんていといった小さい子ども向けの遊具や球技用のコートなどがあり、小さいお子様や学生を中心に楽しめる公園となっています。
簸川神社
簸川神社は、東京都文京区千石2丁目にある神社になります。簸川神社には、すさのおのみこと(素盞嗚命)、おおなむぢのみこと(大己貴命)、いなだひめのみこと(稲田姫命)の3神が祀られています。江戸時代には氷川大明神と称しており、江戸七氷川に数えられるなどの功績をもっており、大正時代に出雲国の「簸川」に由来することから簸川神社の名前へと改名されました。
大鳥神社
大鳥神社は、文京区千石4丁目にある神社です。大鳥神社は、古くからおとりさまと呼ばれ11月には酉の市が開催されます。貞享5年(1687年)に巣鴨村新左衛門により巣鴨稲荷社として創建され、嘉永2年(1849年)に子育稲荷大明神と改称されました。社前はいなり小路と呼ばれ、酉の市の際には多くの露店が出ます。社殿は、第二次世界大戦で焼失したものの、昭和24年豊島区の武藤某氏が再建したとされています。
文京区千石まとめ
いかがだったでしょうか。文京区千石が巣鴨から小石川植物園のほうまで広がっており、意外と広いことに驚かれた方もいるのではないでしょうか。巣鴨や小石川植物園にも近いこともあり、ゆったりとしたこの辺りの雰囲気もいいですよね。文京つーしんでは、皆様の役に立つ情報を配信しておりますので引き続きよろしくお願いします。
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